相続制度、相続税及び財産評価に関連する用語

(遺産分割)

相続が開始すると、遺産は相続人全員の共有財産となります。当該共有を解消し、個々の財産の帰属を決めることを遺産分割といいます。

 

(遺留分)

遺留分とは、被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保された相続財産の割合のことである。相続人(被相続人の兄弟姉妹除く)には相続開始とともに相続財産の一定割合を取得しうるという遺留分権が認められている。また、子の代襲相続人にも遺留分権は認められている。

 

(貸家建付地)

貸家建付地(かしやたてつけち)とは、貸家の目的とされている宅地、すなわち、所有する土地に建築した家屋を他に貸し付けている場合の、その土地のことをいいます。更地に比べ、借家人の権利が土地に及んでいることから、相続税評価においては更地評価より一定の減額が認められております。

 

(株式保有特定会社)

株式等の価額の合計額(相続税評価額)を総資産価額(相続税評価額)で除した割合が50%を超える会社をいいます。

 

(広大地)

広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、都市計画法に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるものをいいます。ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除かれます。

 

(固定合意)

後継者が先代経営者からの贈与等により取得した株式等の全部又は一部について、その株式等を遺留分算定基礎財産に算入するものの、その価額を贈与時の評価額に固定する制度である。当該制度により、生前贈与後の後継者の貢献による株式価値の増加部分を遺留分算定基礎財産から除外すること等が可能となります。

 

固定合意を行う際の株価は、公認会計士・税理士等の専門家による「相当な価額として証明したもの」が必要となります。また、その際の算定方法は、必ずしも財産評価基本通達の株価評価方法のみでない点に留意が必要となります。

 

(準確定申告

得税の申告は、毎年11日~1231日までの1年間に生じた所得について計算を行い、その所得金額に対する税額を算出して翌年の216日から315日までの間に申告及び納税をすることになっています。

 

但し、年の中途で死亡した人の場合は、相続人が11日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に申告及び納税をしなければなりませんが、当該申告を準確定申告といいます。

 

(純資産価額方式)

純資産価額方式(国税庁方式)とは、課税時期において会社を清算したと仮定した場合の1株当たり純資産額により相続税評価額を算定する手法である。

 

(小規模宅地等の特例)

小規模宅地等の特例とは、個人が、相続又は遺贈により取得した財産のうち、その相続の開始の直前において被相続人等の事業の用に供されていた宅地等又は被相続人等の居住の用に供されていた宅地等のうち、一定の選択をしたもので限度面積までの部分については、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、一定の割合を減額できる特例です。 
 なお、相続開始前3年以内に贈与により取得した宅地等や相続時精算課税に係る贈与により取得した宅地等については、この特例の適用を受けることはできません。

 また、遺産が未分割の場合には「申告後3年以内の分割見込書」を相続税の申告書に添付することで、遺産分割後に更生の請求を行うことができます。

 

除外合意)

後継者が先代経営者からの贈与等により取得した株式等の全部又は一部について、その株式等を遺留分算定基礎財産に算入しないことができるとういう制度である。

特別受益に該当し、遺留分減殺請求の対象となることを防ぎ、事業承継を円滑に進めるための制度のひとつである。

 

相次相続控除)

 相次相続控除とは、今回の相続開始前10年以内に被相続人が相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得し相続税が課されていた場合には、その被相続人から相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した人の相続税額から、一次相続から二次相続までの期間に応じて一定の金額を控除できる制度です。

 

(相続時精算課税)

贈与時にいったん贈与税を納め、贈与者が亡くなった時点で贈与財産と相続財産を合算して相続税を計算し、納付済みの贈与税を控除した後に相続税の納付を行う制度である。

受贈者は、贈与者の推定相続人に該当する直系卑属で、贈与年の11日時点において20歳以上であることが要件となっています。

また、贈与者は贈与年の11日時点において60歳以上であることが要件となっています(但し、住宅取得等資金贈与の特例については60歳未満でも可能)。

 

相続時精算課税制度に係る贈与税額=(その年の贈与財産価額の合計-特別控除額)×20%

 

特別控除額は、相続時精算課税制度を適用している期間にわたり2,500万円を限度として控除されますが、相続税計算時には適用されない点に留意が必要となります。

 

(相続税の2割加算) 

被相続人の配偶者及び一親等の血族(代襲して相続人となった者含む)以外の者が相続人となる場合に、その者の算出税額に2割相当額の税額を加算する制度です。

 

(代襲相続)

代襲相続とは、相続開始前に相続人であったろう者(被代襲者)が死亡その他の事由で相続権を失った場合に、直系卑属が代わって同一順位で相続人となる制度。

 

 (代償分割)

代償分割とは、共同相続人又は包括受遺者のうち、1人(又は複数人)が相続(又は包括遺贈)により現物財産を取得し、現物財産を取得した者が他の共同相続人又は包括受遺者に対して代償金(金銭等)を負担する分割の方法である。

 

(直系尊属)

直系尊属とは、父母・祖父母など自分より前の世代で直系の親族であり、養父母も含まれます。

 

(直系卑属)

直系卑属とは、子・孫など自分より後の世代で、直系の親族のことで養子も含まれます。

 

(土地保有特定会社)

土地等の価額の合計額(相続税評価額)を総資産価額(相続税評価額)で除した割合が一定の割合を超える会社をいいます。一定の割合は、会社区分により異なる定めがあります。

 

(配偶者の税額の軽減)

配偶者の税額の軽減とは、被相続人の配偶者が遺産分割又は遺贈により実際に取得した正味の遺産額が、①1億6千万円 ②配偶者の法定相続分相当額 のいずれか多い金額までは配偶者に相続税は課されない制度です。

 

(配当還元方式)

 配当還元方式(国税庁方式)とは、零細株主が取引相場のない株式を評価する際に認められている特例的評価方式であり、一株当たりの配当額の実績をもとに株価を算定する手法である。

 

(みなし譲渡課税)

みなし譲渡課税とは、個人から法人に対して株式を時価の2分の1未満にて譲渡した場合に、当該取引は所得税法上の時価にて譲渡したものと見做し、譲渡所得課税が行われる制度である。

 

(類似業種比準価額方式)

類似業種比準価額方式(国税庁方式)とは、類似業種の株価並びに1株当たりの配当金額、年利益金額及び純資産価額を基に1株当たり株式の評価を計算する手法である。類似業種比準価額方式に用いられる類似業種の株価については、国税庁HPにより公表されている指標を採用します。

 

S1S2方式)

株式保有特定会社は、純資産価額方式による株価評価が原則となりますがS1S2方式と呼ばれる特殊な計算方法による評価も選択可能となっております。

具体的には、株式保有会社をS1(株式以外の資産を有する会社)及びS2(株式を有する会社)に分割し、S1については原則的評価を行うとともにS2を純資産価額方式にて評価を行いそれぞれの評価額の合算を行います。