繰越欠損金の繰越期間及び控除限度額

平成27年度税制改正により、①青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越控除制度 ②青色申告書を提出しなかった事業年度の災害等による損失金の繰越控除制度 ③連結欠損金の繰越控除制度 の各制度における控除限度額について段階的に引き下げが行われました。

また、併せて平成29年4月1日以後開始事業年度において生じた繰越欠損金については繰越期間を10年(現行9年)へと延長されることとなりました。

(開始事業年度)   2001/4/1 2008/4/1 2012/4/1 2015/4/1 2017/4/1  
                         
  5年繰越 7年繰越 9年繰越 10年繰越
                         
(控除限度額)                        
中小法人等 制限なし
                         
中小法人等以外 制限なし 所得の80% 所得の65% 所得の50%


※中小法人等とは、資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人のうち、以下の100%子法人等を除く法人

①資本金の額若しくは出資金の額が5億円以上の法人又は相互会社等(以下、「大法人」といいます。)による完全支配関係(一の者が、法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係をいいます。)がある普通法人

②完全支配関係がある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されている法人

繰越欠損金がその事業年度開始の日前に開始した事業年度のうち2以上の事業年度において生じている場合には、最も古い事業年度において生じたものから順次損金算入をします。

平成28年税制改正大綱によると、上記の繰越欠損金の繰越期間及び控除限度額は以下のとおり改正されております(案)。

開始事業年度   2001/4/1 2008/4/1 2012/4/1 2015/4/1 2016/4/1 2017/4/1 2018/4/1  
(開始日)                                
  5年繰越 7年繰越 9年繰越 10年繰越
                                 
(控除限度額)                                
中小法人等 制限なし
                                 
中小法人等以外 制限なし 所得の80% 所得の65% 所得の60% 所得の55% 所得の50%

 

繰越欠損金の利用が可能な法人

欠損金の繰越控除をする法人は、欠損金額が生じた事業年度において青色申告書である確定申告書を提出し、かつ、その後の各事業年度について連続して確定申告書(白色申告及び青色申告)を提出している法人です。

但し、他の者による特定支配関係(※)を有することとなった欠損金額等を有する法人(欠損等法人)が、その特定支配関係を有することとなった日(以下「特定支配日」といいます。)から5年以内に、旧事業(特定支配日の直前において営む事業)のすべてを廃止するとともに、その旧事業の事業規模のおおむね5倍を超える資金の借り入れ等を行うことなどの一定の事由に該当するときは、その該当する日の属する事業年度(以下「適用事業年度」といいます。)以後の各事業年度においては、その適用事業年度前の各事業年度に生じた欠損金額については、この繰越控除の規定は適用されません。


※特定支配関係とは、他の者がその法人の発行済株式又は出資の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式又は出資を直接又は間接に保有する関係その他一定の関係をいいます。